江國香織

NHKトップランナーを見てました。何を隠そう私は江國香織の小説が大好きです。とりわけ短篇。中学生になって間もない頃、稽古事の合宿に向かう途中にたまたま書店で“つめたいよるに”の中の“デューク”を読み、なんて素敵な話なんだろうと感激して購入。合宿中に夢中で続きを読んでいました。
ただ、江國さんの書かれる話は大好きだけれども、江國さん本人は好きではなかった(雑誌なんかではそうでもなかったのですが、これまでのテレビのインタビューではあまりいい印象を受けなかったので)。そういうわけで見るか見まいか迷っていたのですが、今日の彼女は心なしか楽しそうで饒舌で、最後までじっくり見入ってしまいました。途中隣の部屋から「石川直宏が〜」というテレビの声が聞こえて反射的に飛んで行ってしまいましたが。
江國さんの小説には、虚しさと、(軽い)絶望と、少しの幸福が淡々と描かれていると私は思う。だから幸せでありながらも少し虚しくて世の中に軽く絶望している若い女性に受けているのだろうなあと。あと彼女は最高においしい食べ物と音楽とお風呂を愛している人ですね。多分。
でもなー、テレビ観ながら「朗読しないでー!」と思ったのは私だけじゃないはず。本でちゃんと読みたいのです。